横山不動尊の信仰の歴史を物語る江戸時代制作の青銅五重塔を後世に守り伝えたい
震災により被害を受けた青銅五重塔の修復工事が始まりました。本格的な修復はおよそ260年前の建立以来、初めてとなる令和の大修復となります。多額の事業資金を必要とするため、この度クラウドファンディングを始めることに致しました。

クラウドファンディングを立ち上げたきっかけ
横山不動尊の青銅五重塔は、高さおよそ8メートル、江戸時代中期の仙台藩の職人による鋳造技術を今に伝える貴重な仏塔として、県の有形文化財に指定されています。
明和3(1776)年の建立より築260年を経過し、経年の老朽化と東日本大震災(2011年)、福島県沖地震(2021、2022年)などの近年たび重なる大地震の影響により、青銅塔部の破損・欠損・基壇石積みのズレ等が生じたため、令和4年度より、宮城県・登米市の文化財関係機関と協議を重ね、専門的調査を行った結果、この度、文化財災害復旧工事を行うこととなりました。
クラウドファンディングの内容
この事業は、調査・設計・工事費等、総額2500万円を要する大事業であり、そのうちの2000万円は県・市からの補助金と自主財源と地域からの浄財で賄う予定ですが、不足する約500万円をクラウドファンディングで広く呼びかけ、事業を完成に導きたいと考えました。
修復開始前の青銅五重塔
クラウドファンディングの展望・ビジョン
令和4~6年度で調査、設計を済ませ、いよいよ令和7年度に工事が行われることとなりました。工期は令和7年7月から令和8年2月末までを予定しています。
工事の内容としては、主として青銅塔部の解体、基壇(石垣)の解体、調査、基壇の復元と補強、青銅塔部の補修と復元などとなります。
青銅五重塔は、国内でもわずか二、三例を数えるのみの優美な工芸品で希少な建築物と評されています。又、塔は下から地・水・火・風・空を表す五層の仏塔で、ご先祖様の「供養の塔」であり、私たちの日々の平穏無事を願う「祈りの塔」でもあります。
塔や石垣を解体しての本格的な修復は、建立以来初めてのこととなります。先人の方々が願いを込めて建立し長きにわたって守り続けてきたこの塔を、後世に遺し伝えられますよう皆さまのご支援を心よりお待ちしております。

メディア掲載
東日本放送 「チャージ!」(2025年7月3日放送)でクラウドファンディングの取り組みが紹介されました。